EDUCATION教育

「CanSat Competition in Oita」を開催しました

2021.01.29

 昨年12月、大分市一木にある日本文理大学でカンサット競技会が行われました。

 CanSat(カンサット)って「??」という方も多いかもしれませんが、CanSatとは模擬人工衛星のことです。
 空き缶サイズのものから1 kg程度の大きさのもの、地面を走行するローバー型、翼を持ち空中を飛行する有翼型など、様々なサイズや形状のものがありますが、いずれも本物の人工衛星と同じような機能を持っており、宇宙工学を学ぶ学生の教育を目的として世界各地の大学等で開発されています。
 そのCanSatを使って人工衛星に必要な制御機能など、技術力を競う競技会を開催しました。
 CanSatには種類、競技方法がいくつかありますが、今回、日本文理大学では、25tクレーンを使用し、地上約40mの上空から投下されたCanSatをどこまでゴールに近づかせることができるかを競いました。

大会当日、参加する各チームは、自作したCanSatを持ち込み、投下直前まで最終調整を行い、キャリアと呼ばれるケースに入れます。また、キャリアへ入れる前には大会のルールに合致しているかの確認も行われます。

この一連の作業も実際の人工衛星の打ち上げでの、ロケット射場での最終試験・調整とロケットへの搭載作業に相当します。その後、CanSatはキャリアごとクレーンに取り付けられ、上空へ運ばれます。

 本物のロケットの打ち上げと同様にカウントダウンを行い、キャリアの蓋を開け、CanSatを放出します。放出されたCanSatはパラシュート等を利用して地上に着陸し、その後自律制御でゴールを目指します。大会ではゴールまでの距離を競いますが、必ず搭載するコンピュータで自律制御をする必要があり、自律制御がなされたことを審査員に説明をしなければなりません。自律制御は実際の人工衛星でも必要な技術です。

 競技会の2日目には、技術発表、交流会、技術セミナーを行いました。
 技術セミナーでは「日本の宇宙開発の中で生きた一技術者が若者に伝えたいこと」をテーマに、これまで携わった宇宙プロジェクトの紹介を通して、技術者の仕事はどのようなものか、将来の技術者に勧める考え方について日本文理大学工学部航空宇宙工学科の岡崎覚万教授にお話していただきました。

 本イベントに参加した学生たちからは、「率直な感想としてとても楽しかった。」「クレーンを用いて地上40mからスタートする機会は大変貴重だった。」などの嬉しい声が聞かれました。
 今回、新型コロナウイルスの影響もあり、参加できるチームが限られた中での開催になりましたが、学生のみなさんの技術向上の機会となったと思います。
 大分県から宇宙産業を志す人材が増えていくことに期待します。

※新型コロナウイルスの流行禍で競技を重ねた結果、今回は観客無しでイベントを行ってます。